広い階段

何のトラウマか分からないが、駅などの広い階段を下るのが怖い。
手すりがないと怖いくせに、ばい菌がつきそうだからと手すりを握れない。
そのため、手すりの上に手を浮かせて、何かあったときには掴めるようにしている。

下る最中に足が絡まりゴロンゴロン落ちて大けがをする想像が一瞬にして頭によぎるため、朝のラッシュで誰もが急いで大階段を駆け下りていくが、私はゆったり下りるので後ろの人がイライラしている。

そして、リズムよくトントントンと下りていても、何の拍子でか、フッと踏み外しそうになり、手すりをぐっと掴む。
そのたびに後ろの人が一瞬悲鳴を上げるので大変申し訳ない。

予想するに、前世で階段から落ちて死んだのではないかと思う。
そのため、広い階段が苦手なんだと勝手に来て込んでいる。

手すり側を死守できないときは余計にパニックだ。広い階段で大量の人、真ん中をトントン下りていかなくてはいけないプレッシャーで汗をかいてしまう。

混んでいる時間だと、エレベーターは若い人は遠慮しなければならない空気が漂うし、エスカレーターは恐ろしいほどの列が一気に出来る。

でも、私は本当にいつか転げ落ちてしまう気がしてならないので、その恐ろしいほどの列に並び、意地でもエスカレーターを使うことにする。
その方が駅にも周りにも迷惑をかけることにならないだろう。

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