十年という月日

先日、十年ぶりに再会した仕事先の人がいる。
私がまだ学生のアルバイトだった頃に出会ったときは、小さなことから怒られていたが、今でもその細かいことが気になる性格は変わられていなかった。

ただ、成長してびっくりしたよ、と言われて嬉しかった。
十年という月日は、子供の頃は大変に長い時間に感じていた。

十年前の話、というような内容が会話に出てくるほど、私は大人になったということだ。
成人式を迎えたときは、まだまだ子供なような感じがしていたが、二十代中盤を過ぎた今でも、大人というともっと上の世代のことを指しているように思える。

十代の子から見た自分は、どんな大人なのだろうか。
いきなり聞いても本当の意見は言ってくれないだろうから、こっそりアンケートを取ってみたいものだ。

思い描いていた二十代中盤の大人は、街並みを見下ろせるガラス張りリビングがあるマンションを購入しているイメージだった。
食事に合わせてワインを選び、ジャズコンサートに出かけているような。

でも、いざその年齢になっていると、ワインどころか、やっとビールのおいしさに気づいたぐらいだ。
これから十年経ったら、どんな私になっているのだろうか。

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